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2007/07/02

コルプスの椅子について

週末、日経新聞で、矢田部さんと矢田部さんが主宰する武蔵野身体研究所(コルプス)の椅子についての特集が組まれたようだ。
(更新もしていないのにアクセスが…?で、調べたら分かった)
せっかくだから、コルプスの椅子の感想を書いてみようと思う。

身体に合わせたオーダーをするので、時間もある程度の出費も必要だけれども、
替えがたいここちよさがこの椅子にはある。

私の仕事は、椅子に座って机に向かい続けることがほとんどだ。
座面が平らで、角度のない椅子(座面は、お尻方向に向かってちょっと下がっている方が安定がいい)に座っていると、お尻がぺったり四角くなってきて、本当につらい。
机に、しばりつけられている!という感じになってしまう。
あとは、腰がこわばって、肩がいたくなって…おきまりの拷問なので
こういう椅子からはささっと逃げ出すが吉。

コルプスの椅子に座っていると、
股の付け根のあたりから骨盤にかけて、左右からぐっと
自分の骨盤が、あるべき場所におちついていくのが分かる。
それは、「矯正」のような苦しさではなくて、身体をそうっと導いてくれるような感覚だ。
そして、上半身が安定感のある状態になっていく。
正座をしている時と同じ場所、腰椎のあるべき場所にS字のカーブのピークがきているのだと思う。
深くて穏やかな呼吸といっしょに、自分の身体を取り戻すという感覚さえ生まれてくる。
上半身が、座禅をしているときの感じとよくにている。
律しているけれど、自由自在。そんな感じ。

今、私が使っている椅子は、写真のものだが、
Ogchv
次にほしいとおもっているのがダイニング椅子「クレモナ」のシリーズ。
お尻をコンパクトに支えてくれて、座りごごちはもちろんのこと、価格も、そのへんのデザイナーズ椅子よりずっと良心的だ(約7万円〜)。
採寸して、家族ひとりひとりの身体にあわせてつくってくれることを考えたら、むしろ破格ではないだろうか。ものすごくいい木を彫りだしてつくっているし。
電話をして、研究所(というよりは、昭和初期につくられたふるい洋風サロン)にうかがって
お茶を飲みながらオーダーして、のーんびり待つ。
ウェブ万能時代に逆行するかのような武蔵野身体研究所のあり方、とても人間らしくてよいと思う。

そういえば、この椅子が完成してすぐ、座らせてもらったときの感想は
「ムーミンの椅子」だった。
直感的にムーミン!と感じたのは、
毎日食事やお茶をする場所の「楽しさ」と「居心地のよさ」「安心」に
まっすぐつながったからだ、と思う。
この椅子は人なつっこいというか、テーブルと、お茶と、話し相手をほしがっている。
シュバリエ系が自分自身との対話の椅子だとしたら
クレモナはおしゃべりの椅子なのかも。
自分の家庭をもって、この椅子をそろえていくのはきっととても楽しいだろう。
家族がふえていくように、一脚からはじめて、すこしずつ買いたしていくのもいいな、と夢見ている。

そういえば、私は矢田部の家族ができていくのをずっと見ていて、
自分が家庭を持つイメージをつくったのだ(このブログの過去ログにも、頻出している、矢田部夫妻と3人の兄弟!)。
矢田部の家庭の雰囲気を知りたい方は、今出ている「芸術新潮」7月号(住宅特集)で。
伊藤まさこさんが、奥様のショーコさんやこの家のことを紹介しています

矢田部英正著作リストはこちら/コルプス 矢田部英正

検索キーワード/日経 芸術新潮 椅子 日曜 谷田部 コルプス 武蔵野身体研究所 

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